NHKラジオ「マイあさ!」に出演

水ジャーナリスト、アクアスフィア水教育研究所代表の橋本淳司が、NHKラジオ「マイあさ!」出演しました。

水が飲めない人に水を飲むことを強制するのはよくないと思いますが飲料水の選択肢が多様になるなかで、水が飲めないことの弊害は共有する必要があると考えています

1つは健康への悪影響です。ジュース、炭酸飲料、スポーツドリンクなどには、糖分が含まれています。飲料水に含まれる糖分については、容器の成分表示に炭水化物と書かれています。100mL当たり炭水化物6gという飲料を500mL飲んだ場合、30gの糖分をとったことになります。これはWHOが肥満防止のために定めた1日の糖分摂取量16gを超えています。虫歯や糖尿病の心配もあります。「水が飲めない」ことが子どもの成長や将来的な健康に与える長期的な影響についての考える人があるでしょう

欧米でも、子どもたちがソフトドリンクやジュースを好む傾向が強く、これが健康問題を引き起こしていることが報告されています。各国とも、子どもたちの健康を守るために水の摂取を推奨する政策や教育プログラムを導入しています。共通している点は、学校での水の提供を義務付ける取り組みや、甘い飲料に課税し消費を抑制するための措置が取られていることです。

災害時の給水です。災害時には、あまい味のついた水などは入手しにくくなります。いざというときに水分補給できるようにしておく必要はあります。

また、水道水を飲んだ場合と、飲料水を購入した場合では支払う料金に大きな差がでます。1日に必要とされる2Lを水道水で補うと0.48円、1年間175円ですこれを市販の飲料で補うと2Lで約300円、1年間11万円程度になります。175円11万円という差があることも知ってほしいです。

水道経営が厳しくなっている現状を受けて、有識者のなかには、コスト削減のために水道水質を飲用可能レベルから生活用水レベルに落とし、飲み水は市販の水を購入するという意見の人もいます。

すると水道水が飲めなくなってしまうわけで、私たちの選択は市販の水だけになり、生活のコストも上がってしまいます。

ヒアリングをしていて、まったく飲めないわけではなく、飲まず嫌いな人が多いとも感じています。飲めないと思っていた子が、サマースクールなどで友達といっしょに飲んだら飲めた、レモンスライスで風味をつけたら飲めた、冷やしたら飲めたという人もいました。家族や学校で楽しみながら水を飲むとよいと思います。

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アクアスフィア・水教育研究所