「荻上チキ Session22」に出演「台風15号による断水 断水時に水を確保する方法、大切に使う方法」

橋本淳司が、TBSラジオ「session 22」に出演しました。

台風15号の影響で、各地で断水が続いています。断水の理由や対処方法について確認しました。

今回の断水の原因は停電です。停電によって浄水場が作動しなくなる、ポンプが動かなくなり、水が汲めなくなったり送れなくなったりします。

マンションなどの集合住宅の場合、水道の給水管から屋上などにある貯水槽に水をポンプアップしますが、それが停電で止まっています。家庭用の電源と共用スペースの電源が異なる場合、家の電気はついても、水道は止まっているというケースもあります。

水道局の給水が基本

水確保の基本は水道局の給水です。まず、水道局のHPなどで給水に関する情報を確認します。給水時にはポリタンクを利用するのがよいでしょう。容量10リットルのタイプを両手にもつと運びやすい。キャリーバックに入れて運ぶこともできます。非常時なのでポリタンクがない場合は、2リットルのペットボトルなど、フタの閉まる容器であればよいでしょう。こちらもキャリーバックに入れると便利です。

断水時の節水

浄水施設によっては貯水量が少なくなっているケースがある。節水方法を以下にまとめる。

<トイレの節水>
・断水していても下水道が壊れていなければ手動で流せる。バケツ7リットル程度の水で流す。
・ダンボールに砂、おがくずなどを入れて簡易トイレをつくれば水を節約できる

<手洗いの節水>
1)爪をきる
2)指の間やシワについた泥を落とす
3)ジョーロなどで水をかける
4)石けんで入念に手を洗う
5)ジョーロなどで水をかけてすすぐ

<口の中のケアで感染症や誤嚥性肺炎を予防>
1)歯ブラシで歯や歯間をきれいに
2)歯ブラシの汚れはティッシュで拭き取る
3)少量の水で2、3回うがい
4)歯ブラシがない場合は、清潔なタオルで歯垢を拭き取り、うがい

<熱中症対策>
1)日陰で風通しのよい場所にいる
2)体育館の窓に網戸がなくて開放できない場合は、虫が入ってこないよう網目のものをつける
3)水を30分~1時間に1回補給

<屋外作業時の熱中症対策>
※断水時には極力避けるべきだが、必要に迫られるケースもあるだろう。
1)帽子、タオル、日焼け止めクリームなどで陽射しを避ける
2)作業開始前には水を飲み、ストレッチを行う
3)速乾性のタオルを水で濡らし首に巻く(乾きにくいタオルだと冷えすぎることがある)
4)30分ごとにアラームをならし、水分補給、塩分補給
5)体調が悪い人は弱音をはく、がんばりすぎない
6)周囲の体調の悪い人のサインを見逃さない
7)ほてり、だるさ、頭痛を感じたら、日陰で風通しのよい場所へ。衣服をゆるめる。首の後ろ、腕や脚の付け根を冷やす

<経口補水液の作り方>
 水1リットル、砂糖40グラム、塩3グラムの割合で混ぜる

<洗濯>
 洗濯板など使って洗濯する

<食器洗>
 食器は汚さないようにラップをしてつかう。紙皿でもよい。

<バケツ1杯(約7リットル)で体を洗う>
1)頭からスタートする。バケツから小さな容器(ペットボトルを半分に切ったものなどを活用)でお湯を汲み、頭を濡らす。このとき頭の下に洗面器をおき、流したお湯が洗面器に入るようにする。洗面器が流したお湯でいっぱいになったら、洗面器にたまったお湯をすくって頭を濡らす。そのお湯も洗面器に受ける。
2)シャンプーで頭を洗い、洗面器にたまったお湯を容器にくんで、すすぐ。ある程度すすげたら、仕上げにバケツのきれいなお湯ですすぐ。
3)バケツから容器でお湯を汲み体を洗い、流す。

最後に、みなさまのご健康と、一刻も早い復旧をお祈りします。