「世界」(2019年5月号/岩波書店)に寄稿

「世界」(2019年5月号/岩波書店)に橋本淳司が、「森林環境・譲与税という新たな税は森を救うか」という記事を書きました。

安倍晋三首相は2019年1月27日の施政方針演説で、「美しい森を守るため、水源の涵養、災害防止を目的とした森林環境税を創設する」と述べました。森林には公益的機能(地球温暖化防止機能、災害防止・国土保全機能など)があります。政府は、荒廃した森林を整備するために「新たな森林管理システム」と、その財源である森林環境・贈与税を創設しました。

しかし、新システムと税には懸念材料が多く、首相が言う目的を達成するのは難しいでしょう。新システムは短期的な利益追求のために機能すると、森林の公益的機能が失われる危険もあるでしょう。